この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来21年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
土地家屋調査士のプロフィールはこちら

地番と家屋番号(かおくばんごう)の違いは、
地番とは、土地を区別するための番号のことで、
家屋番号とは、建物を区別するための番号のことです。

ただ、土地の地番によって、
建物の家屋番号が決まりますので、
地番と家屋番号は、密接に関係していると言えます。

具体的には、1番という土地の地番の上に建物が建っている場合、
その建物の家屋番号は、地番と同じ1番になります。

そして、12番3という土地の地番の上に建物が建っている場合、
その建物の家屋番号は、地番と同じ12番3になるのです。

また、12番3という土地の上に、3戸の建物が建っている場合には、
それぞれの建物の家屋番号は、
12番3の1、12番3の2、12番3の3になります。

ただ、地番と、その土地の上に建っている家屋番号が、
常に同じかと言えば、そうではありません。

たとえば、1戸の建物が、
2つ以上の土地にまたがって建築されている場合、
どちらの地番で、家屋番号を決めるのか?という問題があるからです。

スポンサーリンク

もし、1戸の建物が、2つ以上の土地にまたがって建築されている場合には、
建物の床面積を見て、床面積の一番多い方の地番を、
その建物の家屋番号として決めることになっています。

たとえば、建物が、1番、2番、3番の土地にまたがって建っている場合、
建物の床面積の範囲によって、その建物の家屋番号は、
1番であったり、2番であったり、3番であったりするわけです。

つまり、土地の地番が、A市B町2番という土地の上に、
家屋番号が3番という建物が建っているケースも、
ありうるということです。

ちなみに、土地の地番というのは、○番や、
○番○というものですので、○番○号のように、
号のついている住居表示とは違います。

地番とよく間違えられやすいのが、
この住居表示と呼ばれるもので、
A市B町1番1号のように、最後に号がついたものです。

最後に号がつくのは、土地の地番とは違い、
郵便物の配達などがしやすいように住所を整理した住居表示ですので、
地番と混同しないように注意しなければなりません。

また、家屋番号は、法務局に対して、
建物表題登記という申請をしなければ、
建物に家屋番号がつけられることはありません。

なぜなら、家屋番号は、
法務局が、最終的な判断をもとにつけるものだからです。

そのため、家屋番号のある建物なのか、
それとも家屋番号の無い建物なのかを調べることで、
登記がされている建物かどうかがわかることになります。

調べ方は、市役所からの固定資産納税通知書を見て、
建物の家屋番号の記載欄を見る方法があります。

もし、家屋番号が記載されていれば、
その建物は、登記がされている建物であるということがわかるからです。

逆に、家屋番号が記載されていない建物については、
登記がされていない建物、
つまり、未登記建物ということになります。

スポンサーリンク

このページを読んだ人は、次の関連性の高いページも読んでいます。

家屋番号の調べ方,家屋番号検索

未登記建物の登記と売買

建物表題登記と登録免許税

建物図面の書き方,地番,敷地