この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来21年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
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建物の登記をする時には、
まず、どんな種類の登記を行う必要があるのかを、
正確に判断する必要があります。

具体的には、建物を新しく新築した時には、
建物表題登記(たてものひょうだいとうき)と呼ばれる登記を、
建物完成後、1ヶ月以内に法務局に申請しなければなりません。

そして、建物表題登記とは、どんな登記なのか簡単に言いますと、
どこに、どんな、誰の建物が存在しているのか、ということを、
法務局に登録する手続きと言えます。

ただ、建物表題登記というのは、最近の名称で、
一昔前は、建物表示登記(たてものひょうじとうき)と呼んでいたため、
建物表題登記=建物表示登記と理解してかまいません。

また、建物を新築した時だけでなく、
新築してから数か月~数十年経っている建物であっても、
はじめてその建物の登記をする場合には、建物表題登記の申請になります。

つまり、新築建物であっても、築30年の建物であっても、
はじめてその建物の登記を、法務局に申請する場合には、
建物表題登記を申請することになるということです。

建物表題登記を最初に申請することについては、
居住用の建物であっても、
倉庫や店舗などに利用する建物であっても同じです。

また、原則は、建物を新築してから1ヶ月以内に申請が必要な登記の為、
たとえ1ヶ月を超えていても、たとえ築30年になっていたとしても、
申請すべき登記と言えます。

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次に、すでに建物表題登記を行っている建物について、
増築工事を行った時や、附属の建物を新築した場合には、
建物表題変更登記を申請することになります。

増築工事を行った場合、建物の種類や、階数、
床面積に変更がある場合が多いので、
法務局の登録情報を、変更後の状態にする必要があるからです。

たとえば、建物の利用状況が、居宅であったものを、
店舗にした場合には、建物表題変更登記の申請によって、
建物の種類を、居宅から店舗に変更することになります。

また、建物の1階部分や2階部分を増築すれば、
建物表題変更登記の申請によって、
1階、2階の床面積を、増築後の面積に変更しなければならないのです。

ちなみに、この建物表題変更登記についても、
変更があった日から1ヶ月以内に、
法務局に申請しなければなりません。

そして、建物表題登記も、建物表題変更登記も、
建物の所有者が申請しなければならないことになっています。

もし、この申請義務を怠った者は、
10万円以下の過料という処罰を受けることになっていますが、
実際には、申請義務を怠っていても、処罰を受けた人はいないようです。

そのため、増築工事が完成してから、
1ヶ月以上経過していたとしても、
安心して、建物表題変更登記を申請した方が良いでしょう。

また、建物を取り壊した場合には、
建物滅失登記(たてものめっしつとうき)を申請しなければなりません。

この建物滅失登記についても、
申請義務は、その建物所有者にありますので、
取り壊されてから1ヶ月以内に、法務局に申請すべきです。

もし、登記されている建物を取り壊してから、
同じ場所に建物を新築した場合には、
まず、建物滅失登記をしてから、建物表題登記の申請という順番になります。

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