この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来21年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
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建物の登記の費用について、
ケースを交えてお伝えします。

ここで言う建物の登記とは、建物を新築した時に、
新築後1ヶ月以内に申請しなければならない、
建物表題登記の申請費用のことです。

もし、自分で建物表題登記の申請を行なえば、
費用はほとんどかかりませんが、
時間と労力は半端なくかかります。

逆に、土地家屋調査士に申請を依頼すれば、
費用はかかりますが、
時間と労力はほとんどかかりません。

では、建物表題登記の申請を、
土地家屋調査士に依頼した場合の費用の相場についてですが、
だいたい約8万円前後~15万円前後と幅があります。

なぜ、幅があるのかと言えば、
新築した建物の大きさや、登記の申請に必要な資料などによって、
簡単なケースや、難しいケースがあるからです。

ただ、普通の一戸建て住宅の場合には、
だいたい8万~12万円前後が相場です。

しかし、大規模な店舗などの建物の場合には、
申請書類や、建物図面の作成に手間がかかりますので、
15万円をはるかに超えるほどの費用になることもあります。

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また、新築して間もない建物の登記の費用については、
比較的安く済むことが多いです。

逆に、建物が完成してから数年、十数年経過してから、
建物表題登記を申請する場合には、
費用の価格帯の中でも、比較的高い費用がかかることが多いです。

なぜなら、新築して間もない頃であれば、
建物表題登記の申請に必要な建物の建築確認済証や、
検査済証などの書類も残っていますが、
時が経てば経つ程、それらの書類が無い、ということが多くなるからです。

さらに、建築工事を請け負った業者からもらう引渡証明書も、
時が経てば経つ程、すでに廃業していたりして、
手に入れることが難しくなります。

また、建物を新築した当時の所有者が、
亡くなってしまっているケースでは、
申請書類だけでなく、相続に必要な書類も必要になります。

その場合、通常の建物表題登記の申請書類に加えて、
亡くなった人の戸籍や除籍の謄本類、相続人の謄本類、
遺産分割協議書などの書類も必要です。

もし、新築後すぐに建物表題登記を申請していれば、
必要無かったはずの書類を作成したり、
集めたりしなければならないため、その分、費用が高くなってしまうのです。

そういったことを考えると、不動産登記法で定められている通り、
建物を新築してから1ヶ月以内に、
建物表題登記を申請した方が、結果、費用が安くなると言えます。

また、登記関係の費用については、
建物表題登記に限らず、
依頼する土地家屋調査士によっても、費用が違ってきます。

なぜなら、以前は、どの土地家屋調査士に依頼しても、
ほぼ同じ費用でした。

しかし、近年は、法改正などがあり、
土地家屋調査士自身が自由に、
費用を決めることができるようになっているからです。

そのため、同じ建物の表題登記の申請であっても、
ある土地家屋調査士なら8万円の費用なのに、
別の土地家屋調査士なら12万円かかるといったこともあるのです。

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