この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来21年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
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建物の登記(新築による建物表題登記)を、
法務局に申請する場合には、
建物の種類を、申請書に記載する必要があります。

建物の種類とは、その建物の主な利用目的を明確にすることで、
実際に、現地の建物を見に行かなくても、
どんな目的に利用されている建物なのかが、
誰にでもすぐにわかるようにするものです。

そして、建物の種類としましては、
建物の主な目的によって、居宅、店舗、事務所、共同住宅、倉庫、車庫、
料理店、旅館、工場、発電所及び変電所から選択して決めます。

ただ、上記の目的に合わない建物については、
病院、診療所、研究所、校舎、映画館、劇場、競技場、遊技場、
給油所、集会所、公会堂、野球場、競馬場、公衆浴場、火葬場、
茶室、温室、鶏舎、酪農舎、物置、便所等から選択して決めます。

そして、上記のどの目的にも合わない建物については、
その建物の利用目的として一番最適な種類を、
適当に定めることになっています。

しかし、適当と言いましても、上記の種類以外では、
駐輪場、駐車場、体育館、保育所、教習所、ホテル、保養所、
市場、作業所、畜舎、サイロ、本殿、拝殿、本堂などのどれかが良いです。

つまり、上記で挙げた建物の種類の中から、
一番最適な利用目的を選択するということになります。

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建物の種類については、建物表題登記の申請時に、
法務局の登記官が、申請書類と、現地を確認した結果、
最終的な判断をする流れになっています。

そのため、建物の登記の申請人が、
申請する建物の種類は、店舗と思って申請したとしても、
法務局の登記官が、「この建物の種類は事務所」と判断した場合、
建物の種類は事務所になることもあるわけです。

また、建物の種類を決める場合には、通常、
1つの主な利用目的に絞って決めることになるのですが、
どうしても、種類を1つに絞れないような建物もあります。

たとえば、1階でお店をやっていて、
2階や3階を、居宅として利用しているような建物です。

こういった2種類以上の主な利用目的のある建物については、
「居宅・店舗」といったように、
建物の種類を2つ選択できるようになっています。

なお、建物の種類の判断の仕方として、
主な建物の種類を挙げてみますので、
判断に迷う場合には、参考にしていただければと思います。

居宅・・・主に居住の目的のための建物のことです。
貸家や社宅、別荘なども居宅になります。

共同住宅・・・構造上、1棟の建物の内部が、
数戸に区画されている建物であって、
それぞれが独立した居住の目的のための建物のことです。

共同住宅の例としては
マンションやアパートがあります。

店舗・・・商品を並べて販売するための建物のことです。
店舗の例としては、食堂、喫茶店、レストラン、
美容院、スーパーなどがあります。

ただ、大規模なスーパーについては、
百貨店という建物の種類にすることも可能です。

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