この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来21年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
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建物を新築した時には、建物が完成した日から1ヶ月以内に、
その建物を管轄する法務局に対して、
新築登記(建物表題登記)を、建物の所有者が申請しなければなりません。

その新築登記(正確な名称は、建物表題登記)の申請には、
いくつかの必要書類を作成してから、
法務局に申請することになります。

では、新築登記(建物表題登記)の必要書類とは、
一体どんなものが必要なのかを具体的に列挙してみます。

  1. 建物表題登記の申請書
  2. 所有権証明書
  3. 住所証明書
  4. 位置図(案内図)
  5. 各階平面図
  6. 建物図面
  7. その他、ケースによって必要になる書類

以上が、新築登記(建物表題登記)の必要書類です。

まず、①の建物表題登記の申請書については、
様式と、記載すべき事柄が、不動産登記法で細かく決まっていますので、
それらを確認しながら作成する必要があります。

何か1ヶ所でもおかしな部分があれば、
法務局に書類を提出後に、
補正事項として指摘されますので、作成時に注意が必要なのです。

②の所有権証明書としましては、建築確認通知書や検査済み証、
引渡証明書(ひきわたししょうめいしょ)や固定資産税証明書、
成年者2名の証明書などから、最低2点の書類の添付が必要になります。

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次に、③の住所証明書については、
申請人(新築建物の所有者)の住民票など、
住所を証明する書面のことです。

④の位置図(案内図)については、
新築した建物が、地図上のどこに位置するのかを、
法務局の担当者がわかるように、案内するための図のことです。

普通は、住宅地図などをコピーして、
新築した建物の場所が、誰でも一目でわかるように、
赤でしるしをつけた図を、法務局に提出することになります。

⑤の各階平面図については、
新築した建物の各階の形状と寸法が記入されていて、
求積(面積計算)もされた図面のことです。

この各階平面図の作成の仕方については、
用紙の指定や、線の太さ、縮尺や単位など、
細かい決まり事が、不動産登記法や細則に書かれています。

新築登記に必要な書類の中でも、
この各階平面図の作成が、最も専門的で、
技術の必要な書類となっています。

また、各階平面図と同じ用紙の中に、
原則、⑥の建物図面も作成しなければなりません。

具体的には、1枚の用紙の右半分に建物図面を作成し、
左半分に各階平面図を作成します。

建物図面とは、新築した建物が、
敷地内のどこに位置するのか、ということを図面上で示した図面のことです。

この建物図面についても、縮尺が決まっていて、
寸法の単位も決まっていますので、
作成時には、その決まり通りに作成する必要があります。

最後に、新築した建物のケースによって必要になる書類についてです。

建物の新築後、数年、十数年してから新築登記をするような場合には、
元々の所有者が亡くなっているようなケースがあります。

そのような時には、新築登記は、
元々の所有者の相続人から申請することになり、
その際には、相続を証明する戸籍の謄本類や、
遺産分割協議書、相続関係説明図などが必要です。

また、新築した建物が、区画整理によってできた建物の場合、
仮換地証明(地番証明)という書類が、
必要になるケースもあります。

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