この記事の監修者

土地家屋調査士:寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
資格:土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)、行政書士。
取扱い分野:建物表題登記など表示に関する登記全般。

経歴:開業以来19年間、建物表題登記など登記に関する業務を行ってます。
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建物を増築した時の登記は、
建物表題登記ではなく、
建物表題変更登記を申請することになります。

また、その建物の所有者には、建物を新築した時と同じように、
建物の増築工事が完了してから1ヶ月以内に、
建物表題変更登記を申請する義務があります。

少し増築しただけだからと言って、
その登記をしなくても良いわけではありません。

たとえば、平屋建ての建物を、増築して2階建てにしたり、
2階建てでも、2階部分が1部屋増えて大きくなったなど、
外から見て、すぐにわかるような増築なら、
なおさら登記をしなければなりません。

もし、建物の増築による建物表題変更登記をしなくても、
市町村の課税担当者は、毎年地域を見回っていますので、
増築していることを、発見される可能性が高いからです。

また、増築した時の登記には、
もともとある建物の広さや、規模を大きくした場合だけでなく、
附属的な建物を、新たに建てた場合も含まれます。

ただ、新しく附属的な建物を建てれば、
それは建物の増築ではなくて、新築になるから、
建物表題登記を申請すべきでは?と思うかもしれません。

たしかに、もともとあった母屋(居宅)の隣に、
利用目的が同じ居宅の建物を新たに建築した場合には、
母屋と、新築した建物は、主従の関係がありませんので、
新築した建物については、建物表題登記を申請することになります。

しかし、自家用の車庫や、物置、倉庫などを新しく建築した場合には、
もともとあった母屋(居宅)に対して、
附属的な役割を果たす建物となります。

つまり、もともとある母屋(居宅)は、主な建物の役割を果たし、
自家用の車庫や、物置、倉庫などは、
それにくっついている附属的な役割を果たしているイメージです。

そして、附属的な役割の建物を建築した場合には、
もともとある母屋(居宅)の建物の登記に加えるために、
建物表題変更登記を申請することになるのです。

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たとえば、もともとあった母屋(居宅)の近くに、
建物を新たに建築した時には、その利用目的について、
主従の関係性があるのかどうかを、まず判断しなければなりません。

もっとわかりやすく言えば、
主たる建物と、付属的な建物の関係性にあるかどうかを、
最初に判断しなければならないということです。

もし、主たる建物と、主たる建物であれば、
両方とも利用が独立した建物になりますので、
どちらを建築した時も、それぞれ建物表題登記を申請することになります。

逆に、主たる建物と、その附属建物であれば、
それぞれに主従の関係がありますので、
附属建物の新築による、建物表題変更登記の申請になるのです。

少し難しいかもしれませんので、
具体的な例を挙げてみます。

たとえば、もともと母屋(居宅)があり、
その母屋の周辺に、コンクリート造りの自家用車の駐車場を建てた時には、
居宅を利用するために必要な付属的な駐車場になります。

この場合には、母屋(居宅)の附属建物として、
コンクリート造りの駐車場の新築による、
建物表題変更登記を申請することになるのです。

そして、建物表題変更登記の申請書に記載する登記原因も、
附属建物の新築を、登記原因として記載することになります。

つまり、新築だからと思って、
常に、建物表題登記の申請になるわけではなく、
建物表題変更登記の申請になることもあるのです。

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